全国各クラブの活動報告

東京産業人クラブ、奥井元ハーレー社長公園-「モノ消費」から「コト消費」へ

東京産業人クラブ(井上裕之会長=愛知産業会長)は6月25日、「2014年度定時総会&特別講演会」をホテルグランドパレス(東京都千代田区)で開いた。井上会長は「安倍晋三政権の経済政策『アベノミクス』で景気回復の兆しはあるが、中小企業まで効果が波及していない。追い風を味方につけるように、今こそ東京産業人クラブが一つになってがんばろう」と呼びかけた。13年度事業報告・収支決算報告、14年度事業計画・収支予算案を審議し、了承された。14年度の新事業では会員企業同士の交流を深めるための「会員企業訪問シリーズ」の開催、「若手経営者の会」の発足などを決めた。
特別講演会は元ハーレーダビッドソンジャパン社長で、アンクル・アウル コンサルティング代表の奥井俊史氏を招き、「『モノ消費』から『コト消費』への転換の実践」をテーマに開いた。奥井氏は「相手はホンダ、ヤマハ、カワサキの巨象で、我々はアリだった。価格差もあり、正攻法では戦えなかった。このため発想を転換した。ハーレーの楽しさやブランドの世界を経験してもらって『ライフスタイルが豊かになる』ことを訴求し、新規顧客を獲得した」と振り返った。
顧客開拓の一環として「販売店などと協力し、全国でイベントを開いた。中でも最もハーレーらしいイベントが『富士ブルースカイヘブン』だ。家族連れも多く、来場者の約6割は潜在顧客だ」と紹介。その上で「モノ自体ではなく、モノを使うことで得られる楽しみといった心理的価値を訴求する"コト売りマーケティング"が、中小企業にこそ求められる」と締めくくった。会員の経営者ら約80人が熱心に聴講し、メモをとる姿も多く見られた。懇親パーティーでは寺町彰博副会長(THK社長)が「奥井氏の講演は非常に参考になった。クラブ会員もどのように潜在顧客を囲い込むかを考える習慣を身につけて発展しよう」と乾杯の音頭をとった。和気あいあいとした雰囲気の中、情報交流した。


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