全国各クラブの活動報告

名古屋産業人クラブ、歴史に学ぶ経営 北見氏が講演

名古屋産業人クラブ(森誠会長=富士精工会長)は9月23日、名古屋市内外に拠点を置く各県の事務所を対象にした「学習会&懇親会」を開いた。例年、日刊工業新聞社名古屋支社(名古屋市東区)で開催していたが「3密」を避けるため、名鉄ニューグランドホテル(名古屋市中村区)に会場を移した。北見式賃金研究所(同西区)代表で社会保険労務士の北見昌朗氏が自ら執筆した評伝小説「やらまいか~豊田佐吉 傳~」を基に「歴史に学ぶ経営」と題して講演した(写真)。会員ら40人が熱心に聴講した。
北見氏は「今年2月以来の講演で大変うれしい。1982年から経済記者として毎日駆け回っていた。95年に自分も経営者になりたいと独立した」と自己紹介した。小説を執筆したきっかけは「豊田佐吉翁は自動織機を発明した偉人だが、伝記なども少なく、世の中にあまり知られていない。今の時代によみがえらせることで後世に知らしめたい」と説明した。
「歴史を知るために古地図から入らなければいけない」と思い、膨大な資料集めから始め、執筆に10年かけた。「豊田佐吉は慶応3年に湖西で誕生した。母親が苦労して機織りする姿を見て、『織機』の開発を目指した。明治26年、ついに『力織機』を発明したが、何度もだまされたり経営危機に見舞われたりの連続だった」と時折、講談調になるなど聴講者を引きつけた。
講演会修了後の懇親会は、空間を広くとって着座形式とした。富山県名古屋事務所の小川謙一所長の乾杯の音頭で始まり、講師も交えて終了予定時間過ぎても歓談の花が咲いていた。
各県事務所学習会で講演する北見式賃金研究所代表の北見昌朗氏.jpg


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