全国各クラブの活動報告

東京産学交流会、3Dプリンターセミナー開催-経営者ら30人参加

東京産業人クラブ・東京産学交流会(渡辺佳英会長=大崎電気工業会長)は9月26日、9月定例会「3Dプリンター・セミナー」を、丸紅情報システムズ(東京都渋谷区)で開いた。3Dプリンターの世界最大手、米ストラタシスの日本代理店として20年以上の実績がある丸紅情報システムズが、3Dプリンターの現状や見通しを講演した。会員の経営者や技術者ら約30人が参加した。
最初に製造ソリューション事業本部の村井充モデリングソリューション部営業一課担当課長が3Dプリンターの市場動向について「製品や部品の外観確認だけではなく、部品の組み合わせや強度の実験、最終部品の製造などに使われるようになってきた」と最近の使用法について紹介した。また試作を外注していた企業による3Dプリンターの導入事例を紹介し、「製品の市場投入スピードが上がった。さらに組み立てや加工を検証して製品の完成度を高められたため、お客さまにとても喜ばれた」と導入メリットを強調した。
続いて丸岡浩幸モデリングソリューション技術部マーケティング課長が、3Dデータから3Dプリンターで直接部品を作るダイレクト・デジタル・マニュファクチャリング(DDM)について解説し、「型を作らずに済むので、少量の品物を早く安く作れる。また金属を樹脂に置き換えられるため、軽量化できる。さらに必要な時に必要なモノを作るジャストインタイム方式に適応できる」とメリットを挙げた。海外適用事例にも触れて「欧米では生産工程での治工具や少量生産用成形型にDDMが適用されており、日本でも広まりつつある」とした。
講演後、ショールームで3Dプリンターや試作品を見学。参加者は担当者に「この装置でどんなことができるのか」「試作品を作るのにどれくらいの時間がかかるか」などと質問し、会場は熱気にあふれていた。


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