全国各クラブの活動報告

東京産業人クラブ、谷田社長が講演-タニタ、「健康をつくる」

東京産業人クラブ(井上裕之会長=愛知産業会長)は1月16日、ホテルグランドパレス(東京都千代田区)で「2014年新春経済講演会&賀詞交歓会」を開いた。タニタ社長の谷田千里氏を招いて「『健康をはかる』から『健康をつくる』へ」をテーマに講演した。谷田社長は「社内の人・モノ・金をどう生かすか考えた結果、書籍出版やレストラン運営などを通じて顧客の『健康』を包括的にサポートする事業へと発展させた」と強調した。会場には約120人が集まり、熱心に耳を傾けた。
谷田社長は2008年の就任後、体脂肪計が好調だったタニタで新機軸を打ち出した経緯を紹介。出版社の提案から社員食堂のレシピを紹介する書籍を発刊し、シリーズ累計532万部(13年11月時点)の大ヒットとなった。読者から「実際に食べてみたい」という声が殺到したため、「サービス業は未経験だったが、企業は顧客の望みに応えるべきだと考えた。失敗するなら社長就任後の早い方が良いという考えもあり、12年にレストラン運営に踏み切った」と振り返った。
現在は運動・食事・休養の3要素を活動量計や睡眠計といった測定器とサービス面で一体支援する「タニタの健康サイクル」を掲げ、メーカー機能だけではなく、コンサルティングにも力を入れている。
また最近の試みとして社員の健康状態を改善する「タニタ健康プロジェクト」をはじめ、実際に医療費削減の効果を上げたことも披露。「あらゆる方法を使って『タニタ』の認知度を向上するという発想で取り組んでいる」と明かした。時にユーモアを交えて会場を盛り上げた。
その後は賀詞交歓会に場を移した。井上会長は「14年は明るい年にしなければならない。日本を支える中小企業が発展するようにがんばろう」と呼びかけた。会場ではクラブ会員らが交流に花を咲かせた。


このページの先頭へ