全国各クラブの活動報告

2代目社長の事業承継・人材育成 篠原氏(しのはらプレス社長)講演

長野産業人クラブ(太田哲郎会長=オリオン機械社長)は2月14日、ホテルメトロポリタン長野(長野市)で「新春講演会・懇親会」を開いた。会員を中心に45人が参加。しのはらプレスサービス(千葉県船橋市)の篠原正幸社長(写真)が講師として登壇し、「2代目社長が考える事業承継と人材育成―28年連続の新規採用が続く会社の人づくり」を演題に講演した。
プレス機械の修理データを共有・標準化し、顧客ニーズに沿って修理前以上の性能や機能を付加させたレトロフィットを提供する同社の知識集約型のビジネスモデルを紹介。知的財産を活用して同水準の品質でサービスエンジニアリングを提供するには、「人材の確保と育成こそが重要」だと強調した。
28年前に取締役工場長で入社。先代社長から「継ぐなら自分の部下は自分で探せ」と言われ、翌日から自ら採用活動に奔走。その経験から中小企業の採用活動に大切なのは「今後の企業のあり方を念頭に学生一人ひとりの未来を考えて採用することだ」という。
社員には「会社を大いに活用し、自分の素晴らしさに気付くように」と訴える。思いを具現化することが大切で、仕事を通じ満足度を高めてもらうため、海外研修などさまざまな事にチャレンジさせる工夫も紹介した。
2014年に社長に就任。「これからは次世代のために力を尽くすことが私の仕事。事業承継のため人材の採用と育成は経営の重要要素であり、『託す』ことだ」と語った。


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