全国各クラブの活動報告

群馬産業人クラブ、酒井興研会長が講演-「世にないモノ作る」

群馬産業人クラブ(有田喜一会長=群栄化学工業社長)は7月4日、前橋商工会議所会館(前橋市)で「第50回定時総会」を開いた。有田会長は「足元では株高や円安の恩恵が出ているようだが、一喜一憂せず、愚直にモノづくりに取り組もう」と呼びかけた。先端技術を学ぶ研究会や新たなシンポジウム開催などを盛り込んだ2013年度の事業計画案などを審議し、承認された。
総会後は防じん・防毒マスクなどを手がける興研の酒井眞一郎会長を迎えて「世にないモノを作り出す―ひとマネでない経営」と題した講演会を開いた。顔との密着性が高いマスクや全自動の内視鏡洗浄消毒装置などの世界初の商品は計12点にのぼる。
酒井会長は「70年代は造船向けの売上比率が高った。しかし、オイルショックや造船不況に直面した時の恐怖心を、世にない良いモノを作るという夢に転換してきた」と経営の原点などを明かした。
例えば顔とマスクの間のすき間を極力無くして異物侵入を防ぐフィットチェック付きマスクは国内外の廉価品に対抗するために開発した。また近年は「マスクを使わないで良い環境をつくりたい」と、通常の部屋をクリーンルーム化できるシステム「KOACH」を市場に投入した。参加した経営者ら約50人は、発想を転換する経営戦略を熱心に聞いた。
講演会後の交流会では政府の経済政策などを話題に、実体経済への波及効果や次のビジネスの糸口をつかもうと活発に意見を交わした。


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