全国各クラブの活動報告

福島産業人クラブ、福島市内で経済講演会

 福島産業人クラブ(太田光一会長=福島製作所社長)は3月4日、経済講演会を福島市内で開いた。経営者や自治体関係者ら約60人が参加した。公安調査庁東北公安調査局の吉田政明氏(当時)と、復興庁事務次官の宇野善昌氏がそれぞれ講演した。
 吉田氏は「経済安全保障の確保に向けて〜技術・データ・製品等の流出防止〜」と題して、昨今頻発するサイバー攻撃による情報漏えいや自社技術の第三国での軍事転用防止など、事例と対策を交えて話した。
 続いて宇野氏は「福島のいま~東日本大震災からの復興の現状」をテーマに話した。
 2011年3月の東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故からこれまでを振り返りつつ、被災自治体でのにぎわい創出や生活基盤の再建、産業再生に向けた取り組みとして進めている国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」の動きを説明。福島第一原発廃炉に向け、原子炉内で溶け落ちた燃料デブリの取り出しや、ALPS処理水の海洋放出の対応なども紹介した。
 2025年度末に期限を迎える「第2期復興・創生期間」以降の被災地支援については「これからの5年間が本格的な正念場。そのためしっかりと予算を確保して取り組みを進めてまいりたい」とし、25年夏に行われる基本方針の改定に反映させる考えを述べた。
 来賓として福島県商工労働部企業誘致担当理事の星正敏氏と福島県川内村村長の遠藤雄幸氏がそれぞれあいさつしたほか、日刊工業新聞社社長の井水治博も出席した。
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