全国各クラブの活動報告

名古屋産業人クラブ、特別講演会「睡眠研究からイグ・ノーベル賞、医工産連携へ」

 名古屋産業人クラブ(森誠会長=富士精工会長兼社長)は6月19日、滋賀睡眠クリニック(滋賀県草津市)の今井眞院長を招き、名鉄グランドホテル(名古屋市中村区)で「睡眠研究からイグ・ノーベル賞、医工産連携へ」と題した特別講演会を開いた(写真)。会員ら約55人が参加した。
 今井院長は長年にわたり睡眠について研究し、2011年9月にイグ・ノーベル賞を受賞した。日本医師会認定産業医でもあり、さまざまな企業の産業医として活躍している。冒頭「睡眠をとることで、覚醒時の脳の老廃物を除去する。睡眠後に記憶の再生がよくなる効果がある。睡眠不足は情動や社会的行動に影響を及ぼす」と睡眠の重要性を説いた。
 「睡眠が6時間以下の場合、7時間台に対して心筋梗塞や脳卒中など死亡リスクが2倍以上高くなる。睡眠不足の蓄積が高血圧や糖尿病、認知症など発症リスクを高める」と指摘した。
 イグ・ノーベル賞について「賞金がないと言われるが、通貨として失効している10兆ジンバブエドルが副賞としてある。難聴者向けに『わさび報知器』を開発して化学賞を受賞した。彼らから安心して眠ることができるようになったと聞くと、研究者冥利(みょうり)に尽きる」と締めくくった。
 講演会後の交流会では、クラブ理事長の大崎弘江執行役員名古屋支社長の乾杯の音頭で始まった。参加者は講師の今井院長を取り囲み、食事をしながら熱心に情報交換など交流を図った。


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