全国各クラブの活動報告

東京産業人クラブ、霞が関の霞山会館で2025年度の定時総会を開く

 東京産業人クラブ(寺町彰博会長=THK会長)は5月19日、東京・霞が関の霞山会館で2025年度の定時総会を開いた。寺町会長はあいさつで「米国の自国第一主義による孤立が、世界の分断に拍車をかけており、トランプ(米大統領が決めた)関税に世界が振り回されている」と懸念を表明。さらに「新興国がどんどん伸びようとしている中で、日本は(自らが)一等国であるとの錯覚に陥っている」と述べ、日本経済再興に向けた奮起を産業界に促した。
 続いて24年度の事業報告・収支決算および25年度事業計画・収支予算、役員の一部改正の3議案を審議し、いずれも原案通り承認した。役員改正では前JUKI会長の清原晃氏が理事を、24年6月に死去した前愛知産業(東京都品川区)会長の井上裕之氏が顧問をそれぞれ退任し、新たに桜ゴルフ(同中央区)社長の佐川八重子氏が副会長に就任した。
 総会の閉会後は大手証券会社勤務を経て起業したサテライトオフィス(同江東区)社長の原口豊氏が「中小のAI(人工知能)活用法を指南しますーITベンチャーの挑戦」のテーマで講演した。この中で原口氏は「AIは万能ではない」と述べ、AIを使いこなすには「利用する局面をワンポイントかツーポイントに絞る」とともに、その局面で使い続ける中で「成功体験を得る」ことが重要だと指摘。その上で議事録の作成や決算書の分析などで実演を行った。
 また、AIを活用する際には「個人情報の漏えいと、会社の大切なノウハウの流出」に注意する必要があると強調。対策としてAIとのやりとりをログとして残しておくよう促した。さらに同社が手がけるAI導入支援サービスでは、こうしたセキュリティー対策にも力を入れていると述べ、利便性と安全性をアピールした。東京1.jpg


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